私はつねに、アート作品はアーティスト本人よりも大きな存在であるべきだと思うからです。もし仮に私が作品への100%のコントロールを望んだら、それはまったくつまらない代物になるでしょう。そうではなく私はアーティストとして、自分よりも大きな「現象」を生み出したい。つまりはじめに一粒のアイデアがあり、それを現実の舞台で形にし、全体を科学者のような目で注意深く観察する……、と、そこから自分ひとりの頭では考えつかなかったような現象が見えてくるはずなのです。そしてそれが見えたとき、私はアートが自分よりも大きな存在になったと思えて興奮する。だから私の定義では、アーティストはアートを具現化するための従者のような存在です。(ジゼル・ヴィエンヌ / 演出家・振付家・人形作家)